第58回 全日本病院学会 in 熊本を迎えるにあたり、ご挨拶申し上げます。
我が国は超高齢社会に突入しており、いわゆる「団塊の世代」が全て75歳以上となる2025年を目途に、国は高齢者ができる限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援が包括的に確保される地域包括ケアシステムの構築を進めています。地域包括ケアシステムを構築するにあたっては、医療機関(病院)が中心的な役割を担う必要があります。特に当協会会員の多数を占める中小病院の役割・責任は非常に大きいものと考えています。
更に、高齢化の進展に伴う人口構造等の変化に伴い、医療のあり方、医療提供体制も大きく変わります。各都道府県で地域医療構想の策定が進められておりますが、地域医療構想は行政主導ではなく、医療機関等の自主的な取り組みや関係者による協議を通じて、構想の達成を目指すものです。今後は自らの得意分野だけでなく、地域の人口・医療ニーズの変化、地域における自院の立ち位置・他院の動向も踏まえたうえで、各々が自院の方向性を考えていかなければなりません。
また、平成28年度診療報酬改定は、診療報酬本体の改定率はプラスであったとはいえ、薬価、材料価格等の様々な条件を勘案すると全体の改定率は大幅なマイナスでありました。平成30年には診療報酬・介護報酬の同時改定が予定されており、病院経営は非常に厳しく、かつ、不透明な状況下にあると言えます。
このような状況の中で、山田学会長のもと、「地域医療大改革〜豊かな未来への取り組みをくまもとから〜」をテーマとして開催されますことは、非常に意義深いものと感じております。日本の未来・医療人の未来を豊かなものとするために、多くの会員病院と医療関係者の皆様が一堂に会して、地域医療の真にあるべき姿、その方向性について議論を交わし、地域医療に携わる全ての方々が明るく希望の持てる未来を共に考えていかれることを期待しております。
本学会を運営する山田学会長はじめ、公益社団法人 全日本病院協会 熊本県支部の皆様のご苦労に深甚なる感謝を申し上げるとともに、皆様方のご参集を心よりお待ちしております。 |